ゾンビの子

私は韓国ドラマをよく観るのですが、
２年程前に見た「サイコだけど大丈夫」というドラマに出てきた絵本をご紹介します。

「ゾンビの子」です。

簡単なあらすじを書くと・・・

ある村に男の子が生まれ、
お母さんはその子が大きくなるにつれて
「この子には感情がなく、食欲しかないゾンビだ！」と気づく。

そこでお母さんは子どもを地下室に閉じ込め、村人達から隠した。

夜の間に村の家畜を盗んでは食料として子どもに与え、密かに育てた。

しかし、村に疫病が流行し、村の家畜も人々もたくさん死んでしまう。

食べ物がなくて困ったお母さんは、
お腹を空かせている子どもに、
自分の足や腕を切り落として、子に食べさせた。

とうとう胴体だけになった時、
お母さんは自ら子どもの懐に入って、
最後の身を子どもに委ねた。

その時、子どもがお母さんを抱きしめて、
初めて言葉を発した。

「お母さんってあったかいんだね」

子どもが欲しかったのは、
食べ物なのか、お母さんの温もりだったのか・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

この絵本をドラマの中で観た時、
すっごく考えさせられました。

まず、私もこの絵本の中のお母さんと同じように、
子どもを村人の偏見から守るために地下室に閉じ込めてしまうんじゃないかと思って、
自分でもゾッとしました。
それから、普通の子でない「ゾンビの子」を、どう育てたら良いかわからず、
十分な愛情を与えることができなかったかもしれないと思いました。
そもそも、本当に子どもは「ゾンビ」だったのか・・・。
お母さんがゾンビの子として育てたかったんじゃないかとまで考えました。

誰でも一生懸命に子どものことを想って育てているのだけど、
「うちの子は〇〇だから」
「きっとうちの子はこうして欲しいはず」
と、知らないうちに子どもの事を決めつけていたり、
「私が親だから何とかしなきゃ！」
と、ずっと一人で抱えすぎている人もいるかもしれない。

「本当に子どもの為になっているのかな？」
「本当は子どもの力を信じて待った方がいいのかな？」
などと、自分を振り返るキッカケになる話だと思います。

興味のある方は読んでみてくださいね。

Follow me!